管理番号 | 49 |
年度 | 2002年 |
研究テーマ | ウツバメの営巣場所に関する環境地質学的研究 |
研究者名 | 大木淳一 |
所属 | 千葉県立中央博物館 |
分類 | 鳥類 |
キーワード1 | 地質 |
キーワード2 | 鳥類 |
キーワード3 | |
キーワード4 | |
テキスト | 49 平成14年度 霧多布湿原周辺で繁殖するショウドウツバメの営巣場所に関する環境地質学的研究 大木淳一 要旨 崖に営巣するといわれるショウドウツバメが浜中町ではどのような環境のもとで営巣場所を形成しているのかを地質学的に調査した.その結果,海岸沿いのショウドウツバメの営巣場所は,中生代~古第三紀の堆積岩(砂岩・泥岩など)の上位に不整合に重なる第四期の粘土層,火山灰層,黒色土壌などに営巣することが明らかになった.この営巣場所は自然環境のもとで形成された崖である。このことは北海道太平洋側~道東地域に渡米するショウドウツバメの営巣場所は人為的に形成された崖に営巣するものが多いので,浜中町で繁殖するショウドウツバメは各営巣場所の巣穴の数は少ないものの,自然の崖を巧みに利用しているという景相生態学上重要な特徴が明らかになってきた.ショウドウツバメは繁殖場所(自然の崖が露出する陸域)と採餌場所(湿地を中心とする水域)の両者の環境が近接しないと生息できないため,自然景観を保全しながら人と自然が共生するためのバロメーターとして今後モニタリングしていく必要がある. |
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