管理番号 | 23 |
年度 | 1998年 |
研究テーマ | 霧多布湿原が海の生物生産に果たしている役割に関する研究 |
研究者名 | 松永勝彦 |
所属 | 北海道大学大学院水産科学研究科 |
分類 | 海洋化学 |
キーワード1 | 環境 |
キーワード2 | 海洋 |
キーワード3 | |
キーワード4 | |
テキスト | 23 平成10年度 霧多布湿原が海の生物生産に果たしている役割に関する研究 松永勝彦 はじめに 熱帯雨林等の腐植土は 10cm 程度の厚さしかないと言われているが、これは高温、多湿のため、枯れ葉や枯れ枝の分解速度が堆積速度を上回っているために、寒帯でみられるような厚い腐植土層は形成されない。霧多布湿原はヨシ等が密集している底層湿原であり、低温地域のため、腐植土も形成されやすい。著者らはこれまで海の光合成生物に果たす鉄の役割1-5)や森林の腐植物質(フルボ酸鉄)が海藻(コンブ)や植物プランクトン6) に果たしている役割,さらに腐植物質の挙動7-10)をこれまで明らかにしてきた。霧多布湿原の沿岸海域は良好なコンブ等の生産地である。この海域に湿原が及ぼす影響を明らかにするために、本研究を行った。なお、本研究では海域の採泥を行いδ13C、δ13Nを測定し、湿原の海への影響を調査研究する予定であったが、海域はコンブの生育の場であり、ほとんど岩盤地帯であった。従って、採泥することが出来なかったため、海水中の懸濁物質のδ13Cを測定し、海への湿原の影響を推測した。 |
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